ボルガ博士おゆるしください
科学と文明が発展した未来都市に、
地球侵略を目論むジュラル星人が攻めてきた。
主人公・泉研はベルトに光をチャージしてチャージマンに変身。
「チャージング GO!」
ジュラル星人の脅威から地球を守るために奮闘する。
地球の平和を守るため、今日も戦うチャージマン研!
『チャージマン研!』(チャージマンけん!)は、ナック(現・ICHI)制作。
1974年にTBSテレビなどで放送されたテレビアニメである。
この番組は月曜日から金曜日まで、毎日10分間だけ放送する形式であり、
同じような放送方式の円谷プロ制作の「トリプルファイター」は、一週間でストーリーを続き物にしているのに対し、
この番組はOPとEDもあるので、本編の尺は5分弱で一話完結のため唐突なストーリー展開。
確実にアニメに割けるセル画の枚数が足りておらず、
アニメでありながら絵が動いていないという
低予算ぶりが目立つ。(止め絵という演出にあらず、紙芝居のように絵が動かない。)
悪役のジュラル星人が弱過ぎるのは、尺の都合上であろう。
しかし、完全な勧善懲悪ばかりでもなく、ジュラル星人でも
地球人に対して友好的な意思を持つ者も登場するのが、ワンパターンで終わりたくない作り手のささやかな抵抗にも取れる。
アニメの制作を担当したのがタツノコプロの下請けの
タマプロであることから、
時折、画風に「マッハGO!GO!GO!」を連想させられる。
子供向けのようでありながらしっかり暴力的なシーンも
ある。
精神病院の患者(その中で男性なのにブラジャーをしていて、異常っぽさをかもし出している患者が出るのだが、現代では男性用のブラがふつうに入手できるようになった・・・)、
やたら鳴き声がリアルすぎる野良犬をいじめる描写、
毒キノコを食べてトリップする描写、
都市で大暴れする大仏、
サンライズの「ザンボット3」に先駆けて人間爆弾の回もある。
「ボルガ博士おゆるしください」
人間爆弾にされた博士を侵略者の円盤にぶつけるという非情すぎるシーン。
正直、幼児にはトラウマになりそうなストーリーもあり
侮れない。
制作があの「ナック」だと知ると、さもありなんと納得させられてしまう。
あふれんばかりの70年代B級テイストに浸りたい御仁にはおススメできる。
ツッコミどころ満載なのだが、だんだん作品世界に慣れてきてしまう。
水族館の水槽の中で泳ぐイカやタコを見るとどうしてもジュラル星人の触手に見えてしまい思わずアルファガンを向けたくなる衝動に駆られるのはここだけの秘密だ。
カテゴリー: Syowa40 マンガ・アニメ・特撮